この部屋にならぶひとつひとつのモノたちは、すべてこの家を買ってからそろえたモノ。はじめに、妻がこんなモノがほしい、と言って、僕がいくつかの候補を調べて提案する。その中から妻が選ぶ。そんなスタイルで、いつも買い物しています。(候補を僕が決めている時点で、何を選ばれても僕の好みになっているわけですけど)。
この家を買うとき、ふたりで決めました。
絶対、いちばんほしいモノを買おうね、って。たとえばクルマが好きな人がいたとして、理想の高級車があったとしますよね。ふつうは自分たちの経済的な成長にあわせて、何台か乗り替えながらそこへたどりつくじゃないですか。でもそれは、未来のために、今をガマンして生きることでもある。せっかく高い金額を払って「家」を手に入れたのに、その中身が、つまらなかったら意味がない。心の底から今日を楽しむ人生へ。将来に備えてお金を所有しているよりも、それをモノに変えて所有して、いっしょに暮らしているほうが幸せ。そういう感性の人がこれからどんどん増えてくると思うんですよ。自分がこだわりをもって自信をもってつくりあげた家は、もし売るときがきても自信をもっておすすめできますしね。東京オリンピックのころにはこの土地ももっと価値があがってくるだろうし。あ、でも、誰にも手放したくないですけどね。
この暮らし。この家だけの暮らし。